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4/7に阪神競馬場で開催される中央競馬の牝馬三冠競走の初戦レースとなっています。
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桜花賞 有力馬 ダノンファンタジー
実績では最右翼だが、あえて不安を挙げるとすれば折り合い。追い切りで行きたがることもしばしばで、前走のチューリップ賞(1着)では序盤で力むシーンがあった。当日にテンションが上がっているようだと、全幅の信頼までは置きづらいかもしれない。
昨年6月のメイクデビュー東京(芝1600メートル)こそグランアレグリアの2着に敗れたが、その後は4連勝。前々走の阪神ジュベナイルフィリーズは直線一気の差し切りだったが、約3か月の休み明けだった前走のチューリップ賞は好位のインから馬群をさばいて抜け出したように、レース運びに幅も出てきた。前走時がいかにも使って良くなりそうな馬体の張り感だったので、上積みも見込めるだろう。阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬(牝馬限定となった1991年以降。2000年までは阪神3歳牝馬S)は、翌年の桜花賞に21頭が出走して4勝、2着4回、3着2回。2歳女王として、2010年のアパパネ以来9年ぶりの桜花賞制覇を目指す。
桜花賞 有力馬 クロノジェネシス

前々走の阪神ジュベナイルフィリーズのパドックでは、周回を重ねるにつれてうるさくなり、その影響かどうかは定かでないが、スタートで後手を踏んだ(結果は2着)。今回、落ち着いて歩けていることに越したことはないだろう。
大一番での雪辱を狙う。前々走の阪神ジュベナイルフィリーズは、発馬で後手を踏んだものの、後方2番手から大外に持ち出されるとグングンと加速。メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9(推定)をマークして、勝ったダノンファンタジーから1/2馬身差の2着まで追い上げた。勝ち馬とは道中の位置取りがそのまま着差になった印象で、ほぼ五分の力関係と見ていいだろう。この一戦を除けば3戦3勝。今年の始動戦となった前走のクイーンCでは、追ってくるビーチサンバ(2着)が来れば来るだけ伸びて、クビ差という着差以上の完勝を収めている。ここでクラシック制覇がかなえば、バゴ産駒としては2010年菊花賞のビッグウィーク以来2頭目。牝馬では初のGⅠ馬となる。
桜花賞 有力馬 グランアレグリア
前走の朝日杯フューチュリティS(3着)では、直線で外からアドマイヤマーズ(1着)が来ると内へもたれる面を見せた。現状では外をスムーズに回る形がベターと思えるだけに、真ん中より外めの枠が欲しいところだろう。
昨年6月のメイクデビュー東京(芝1600メートル)でダノンファンタジー(2着)に完勝し、続くサウジアラビアロイヤルCでも牡馬相手に大楽勝。C.ルメール騎手とのコンビが継続できることを優先して挑んだ前走の朝日杯フューチュリティSは、好位から直線の伸びを欠いて3着に敗れたが、牝馬同士の戦いとなる今回は巻き返しが期待できる。所属する藤沢和雄厩舎はこれまで桜花賞に8頭が挑み、2004年にダンスインザムードで初制覇。しかし、桜花賞初参戦だった1999年のスティンガーは、年明け初戦で臨んで1番人気ながら12着に敗れている。20年前に涙をのんだこのローテーションで、本馬が戴冠に挑む。
桜花賞 有力馬 ビーチサンバ

パドックで気合をあまり見せず、見映えもそれほどしないタイプ。近3走の重賞では、最後に伸び負けて2着、3着、2着。デビュー戦を稍重馬場で快勝しているので、切れ味不足を補う意味でも、多少の雨は歓迎材料となるはずだ。
惜敗続きに終止符を打ちたい。昨年9月のメイクデビュー阪神(芝1600メートル)を快勝した後は、牝馬限定のマイル重賞を3戦。アルテミスSは2着、阪神ジュベナイルフィリーズは上位2頭に完敗の3着だったが、今年初戦となった前走のクイーンCであらためて地力を証明。発馬で後手を踏みながら、メンバー中最速となる上がり3ハロン32秒9(推定)を繰り出し、勝ったクロノジェネシスにクビ差の2着まで追い込んだ。この中間も順調に乗り込まれており、厩舎スタッフも「中間は念のためにゲート練習も行っています。今回はもうワンランク上の走りを見せられると思います」と意気込んでいる。20年前に母フサイチエアデールが2着に敗れた桜花賞で念願のタイトル奪取となるか、注目だ。
桜花賞 有力馬 アクアミラビリス
デビュー戦から馬体重を減らし続け、前走のエルフィンS(リステッド。京都・芝1600メートル、1着)では418キログラムだった。飼い葉食いが細く、馬体重が増えづらいタイプ。さらに減っているようだと、割り引きが必要になるのかもしれない。
昨年11月のメイクデビュー東京(芝1600メートル)で、上がり3ハロン33秒2(以下推定)を繰り出して快勝。続くフェアリーSは初の右回りコースでスムーズさを欠いたうえに、掛かり気味の追走となって勝ち馬フィリアプーラから0秒2差の5着に敗れたが、続くエルフィンS(リステッド)で即巻き返しに成功。最後方追走から直線で大外に持ち出されると、2番目に速い馬を0秒9も上回る上がり3ハロン33秒3の末脚で楽々と差し切った。4歳上の半姉クイーンズリング(父マンハッタンカフェ)は無傷の3連勝で挑んだ2015年桜花賞で4着。2016年の桜花賞馬ジュエラーを送り出した父ヴィクトワールピサの血を受け、姉の無念を晴らしたい。課題を挙げるとすれば飼い葉食いの細さだが、決め手はGⅠ級だ。
桜花賞 有力馬 シゲルピンクダイヤ
脚部不安で4か月ぶりの実戦だった前走のチューリップ賞では、少し馬体の張りが物足りなく映った。それでいて勝ち馬ダノンファンタジーから0秒2差の2着だから、能力は一級品。1度使われた上積みが見込める今回は、再度好勝負が期待できる。
まだ能力の底を見せていない。昨年10月のメイクデビュー京都(芝1600メートル)こそスムーズさを欠いて3着に敗れたが、その後の2戦がインパクト大。未勝利(京都・芝1600メートル)を中団から豪快に突き抜けて初勝利を挙げた後は、脚部不安で4か月の休養に入ったが、急仕上げにも見えた前走のチューリップ賞で勝ち馬ダノンファンタジーから0秒2差の2着に突っ込み、桜花賞の優先出走権を獲得。非凡な能力を持っていることを証明した。今回は、休み明け2戦目で上積みは必至。ダイワメジャー産駒で、母の父がサドラーズウェルズ系、母系にダンジグ系を持つ血統構成は、2016年のNHKマイルCなどを制したメジャーエンブレムと同じ。本馬も大仕事の期待が膨らむ。
桜花賞 有力馬 エールヴォア

2016年桜花賞を制したジュエラーや、2016年秋華賞2着のパールコードと同じく、大柄なヴィクトワールピサ産駒。本馬も跳びが大きく、いかにも広いコース向きだ。未勝利(芝1800メートル)を圧勝した阪神・芝の外回りコースに替わるのはプラス材料と言える。
デビュー2戦目の未勝利が1分46秒8の好時計で、2着馬に1秒0差の快勝。重賞初挑戦だったアルテミスSは道中で鞍上が手綱を引っ張るシーンがあったものの、最後はじわじわと盛り返し、力を示す0秒3差3着だった。前々走の500万下・エリカ賞(阪神・芝2000メートル)で2勝目を挙げて、今年初戦となった前走のフラワーCが2着。前走はコントラチェックには完敗だったものの、収得賞金の加算を果たし、クラシック参戦を実現させた。4代母のダイナサツシユに端を発する一族からは、古くはサッカーボーイやステイゴールド、最近ではショウナンパンドラとGⅠ馬が数多く出ている。本馬は阪神の芝で2戦2勝と相性が良く、一発があっても不思議はない。
桜花賞 有力馬 シェーングランツ
トモが流れる歩様が示すように、まだ腰に甘さを残している。それだけに、後方からの競馬になりやすい印象がある。3走前のアルテミスS(1着)のように、ペースが速くなって差しが決まりやすい展開が理想だろう。
父がディープインパクト、半姉が2017年のオークスなどを制したソウルスターリング(父Frankel)という良血馬。本馬はデビュー2戦目の未勝利(札幌・芝1800メートル)を差し切ると、舞台を東京に移してアルテミスSに出走。4コーナーではまだ後方だったが、直線で外に出されるとグイグイと伸び、豪快な追い込みで重賞初制覇を果たした。その後の阪神ジュベナイルフィリーズ、チューリップ賞ではそれぞれ4着、5着に敗れているが、勝ち馬とのタイム差は順に0秒3、0秒5。決して逆転不可能な差ではないはずだ。過去10年の桜花賞馬のうち5頭が、チューリップ賞敗退からの“巻き返しV”に成功している。名伯楽・藤沢和雄調教師が送り込むディープインパクト産駒から目が離せない。